植毛に隠れるデメリットを知っても自信持って植毛したくなる話

薄毛治療法は数多くありますが、中でも「髪の引越し」と呼ばれることもある「植毛」は年々施術希望者が増えています。特に自毛植毛は自分の髪の毛を毛根ごと移植するので、移植後薄毛で悩んでいた部分を自分の髪の毛で成長させることが出来ることが人気の理由のようです。

ただメリットが大きいだけにデメリットがあるのも事実です。ひどい場合だと「後遺症が残るくらいならしなきゃよかった」「植毛なんてしなければよかった」と後悔する人が未だに少なからずいらっしゃいます。

無知なままで植毛に踏み切るのは不安しかないと思うのでここでは可能性の問題として植毛におけるデメリットと後遺症の例を紹介したいと思います。でも安心してください!今は現場に最新テクノロジーを取り入れたり、施術する医師のレベルが高くなったことで失敗やデメリットはほとんどなくなっています。今回の記事は少し不安を掻き立てる内容になっていますが、安心して植毛に臨んでほしいと思います。

メリットの多い植毛の影に潜む主なデメリット

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自毛植毛は後頭部などのホルモンの影響を受けることがない自分の髪の毛を毛根ごと薄毛部分に移植する施術法です。自分の髪の毛を利用することで安心な施術を実現するだけでなく自然な仕上がりが期待できると好評の薄毛対策ですが、案外デメリットについてはあまり知られていないようです。

経済的には保険適用外の医療行為というデメリットはみなさん知っていると思いますが、ここでは身体的なデメリットについていくつか紹介していきたいと思います。

傷跡がはっきり残ってしまう

自毛植毛は後頭部や側頭部などホルモンの影響を受けにくい場所から毛髪を持ってくる施術なので、その際に当然傷が入ってしまいます。特に可能性が高いのがFUT法を選択した場合です。毛髪を皮膚ごと持ってくるので後頭部にタテ数ミリ、ヨコ数センチの傷跡が残ってしまいます。

施術後時間が経ち、採取した部分を刈り上げたり、坊主にした時に傷跡が見えてしまう恐れがあります。普段から晒されている訳ではないので気になる人にとってはデメリットと言えますね。

不自然な仕上がりになる

自毛植毛は施術するクリニックや医師の経験値・技術力によって見た目にかなり差が出ます。特に顕著に現れるのがおでこの生え際の植毛です。生え際はどれだけ自然な前髪になっているかが大事で、高さなど精密に判断して植毛を行わないと植毛したこと自体がバレバレでかえって恥ずかしい思いをすることになります。

生え際が真っ直ぐで一直線になっていたり、髪密度が他と比べて極端に違うなどの不自然な仕上がりは完全に失敗だと言えますね。

定着率が悪く移植した毛髪が抜けてしまう

定着率の高さは自毛植毛の成否を分ける重要なポイントです。せっかく植毛したものの定着率が悪いと移植した髪の毛が抜け落ちてしまいます。何のために植毛したのかわからないですよね…これはドナー(毛包)を採取するのに時間がかかりすぎたり、移植する時間が長すぎることでドナーが死滅することで起こる可能性があります。

特に人工毛植毛が主流だった以前は移植する髪の毛の材質がナイロンやダクリル・ポリアミド単繊維などの合成化学繊維で作られていたので経年劣化により髪の毛が抜けるなど定着率が極端に低かったのです。

一度に移植できる本数が限られている

自毛植毛は後頭部や側頭部などから自分の髪の毛を移植してくるとはいえ本数には必然的に制限があります。髪の全体量に変化がある訳ではないので、どこから何本採取するかの計画は必要になってきます。薄毛の部分を隠そうと欲張るとバランスが悪くなり、まさに「頭隠して尻隠さず」状態になってしまいます。

体への負担も考慮して1度に移植できる本数に限りがあり、また全体的に薄毛が進行している状態ではドナーの採取が難しい場合もあるので自毛植毛自体出来ない可能性すらあります。

まぶたや顔全体が腫れる

自毛植毛の施術後に顔やまぶたが腫れてしまうことがあります。これはおでこの生え際への植毛を行った場合に多くみられ、施術時に使用した麻酔薬が生え際に近いまぶたや顔に付着することが原因で起こります。顔の皮膚は全体的に薄く、弱いため影響を受けやすいと考えられています。

1週間程度で腫れは自然と治りまが、施術後しばらくつらい思いをしなければいけない可能性は捨て切れません。

自毛植毛を選んだのに後遺症が残る可能性がある

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以前は人工の毛髪を移植する人工毛植毛という植毛法が主流でしたが、あまりにも後遺症をはじめとする身体的な負担が大きく、最近では自分の毛髪を利用した自毛植毛を施術するクリニックが多くなりました。

しかしそんな自毛植毛も外科手術である以上、後遺症の心配はゼロではありませんもちろん施術前にクリニックにおいて説明はあると思いますが事前に知っておくことで最悪の事態を想定しておく必要はあります。起こる確率は低いですが可能性という意味でいくつかご紹介したいと思います。

後頭部がつっぱった感じが取れない

自毛植毛において髪の毛と毛根を皮膚ごと採取するFUT法において主に後頭部や側頭部の皮膚を切り取って移植します。タテ数ミリ、ヨコ数センチの範囲の皮膚をメスで切除し、それを縫合するのですが人によっては術後数日間にわたり後頭部の皮膚が突っ張った感じがとれない後遺症を感じることがあるようです。

ただ人間の皮膚は伸びるように出来ているので半永久的につっぱった感じがとれないということはないので安心してください。

移植した毛髪が拒否反応を示し炎症を起こす

人工毛植毛においては体内(皮膚内)に人工の毛髪(異物)が入ってくるので、体の免疫機能が拒否反応を起こすことがしばしばあります。自毛植毛においては自分の髪の毛を利用しているので拒否反応はないものの、術後数日間施術した頭皮が赤みをおびた軽い炎症を起こすことが確認されています。

炎症については数日のうちによくなるそうですが、人工毛植毛を選択される場合はくれぐれも注意して施術に臨んで下さい。

頭皮に傷跡やへこみが残る

ごくまれにですが採取したドナー(毛包)を移植する際に通常よりも深く差し込んでしまった場合に頭皮に傷が入ったり、へこんでしまうことがあります。ただこれに関しては最近の高い植毛技術により仮に傷が入ったとしても目立つことはありません。

植毛ロボット「ARTUS」の登場や医師の技術向上で植毛の成功確率が大幅に上がった

自分の毛髪を利用して施術する自毛植毛にトレンドが変わり、患者さんの身体的な安全性はかなり高まりました。しかし植毛は外科手術なので可能性の問題としてデメリットや後遺症が起こらないとも限りません。そのため植毛技術も日々進化しており、ドナーも皮膚ごとではなく髪の毛と毛根のみを採取するFUE法が確立されています。

近年ではプログラミングとセンサー技術の発達によりミスを犯さず、出来るだけ体に負担をかけないようFUE法を施行する植毛ロボット「ARTUS」が開発されすでに第一線で活躍しています。もちろん人間である医師も負けてはいません。多くの症例をこなすことで経験を積み、たしかな技術を提供する医師が主要都市のみならず全国各地のクリニックでどんどん増えています。そのためショックロス(術後にみられる一時的な抜け毛の増加)こそありますが、これまで不安視されていた定着率は90%を超えるほど劇的に飛躍しています

高い技術力は術後の髪の毛の状態にも反映されています。現在の技術力をもってすれば、目安として術後2ヶ月経てば傷跡もほとんどわからなくなり、なんと植毛した部分にパーマをかけることも可能です。これまで肩身の狭い思いでセルフカットしたり1000円カットに通っていたあなたもオシャレな美容室で整髪する日がやってきます!

デメリットや後遺症の可能性は理解しつつも、現在の高い植毛技術を信用して自毛植毛にチャレンジして自信に満ち溢れていたあの頃の自分と健康的な毛髪を取り戻しましょう!