恐ろしすぎる…どんどん毛が無くなっていく、生えてこない…無毛症(乏毛症)
髪の毛に関する病気というのは様々なものがありますが、その中でも病態が重く治療が難しいものとして、無毛症というものがあります。
髪の毛がいっさいなくなってしまうことが多く、発毛させるのが大変難しいので、患者さんはつらい思いをすることになります。
この病気に対する理解を深めると共に、その対策を考えることはとても重要です。
この記事の目次
どんどん毛が無くなっていく…無毛症(乏毛症)って?
「生まれたときから髪がほとんど生えない…」
「原因がわからないけど、突然髪の毛がたくさん抜けてしまった…」
もしこんなことを感じたことがあれば無毛症という脱毛症かもしれません。
先天性のものが多いのですが、生まれた時は普通の人と同じように頭の毛があるのに、生後1~2年で抜け落ちて生えてこない場合もあります。
症状としては、頭部全体に毛がない全頭無毛症(ぜんとうむもうしょう)と、頭部の一部分に毛がない限局性無毛症(げんきょくせいむもうしょう)があります。
先天的な遺伝だけでなく、外部からの影響によって後天的にも発症する可能性がある無毛症。
今回はそんな無毛症の症状の特徴、原因から対策まで解説していきます。
無毛症(乏毛症)の症状は?
無毛症とは頭皮から全ての毛髪が完全に欠如してしまう脱毛症。
先天性の場合と後天性の場合があり、先天性の場合は生後数ヶ月以内や、1~2年以内にすべての毛髪が抜け落ちて何も生えてこなくなることがあります。
また、疾患の種類によっては、無毛あるいは乏毛とともに汗腺、爪、歯牙(しが)、皮膚などにもさまざまな異常が現れます。
後天性の場合は、発症してからすぐに頭皮から髪が抜け落ちてしまうこともあれば、ゆっくり抜けていくこともあります。
無毛症(乏毛症)の主な原因とは?
<先天性の無毛症 原因> – 胎児期の発生 – 遺伝子異常により出生早期から発症
無毛症は多くの場合遺伝的な要素が関係しています。
そのため、先天性無毛症の比率が多い傾向にあります。
生まれた時から髪の毛が全くないか、生まれてきた時は多少の毛があるものの、生後数日から一か月程度ですべてなくなってしまうという症状が見られます。
遺伝的な要因が大きいため、治療は難しくなかなか完治に至ることはありません。
<後天性の無毛症 原因> – ホルモンの極端な乱れ – 皮下脂肪型の肥満 – 放射線
一方で、後天性の無毛症も存在します。
この理由としてはいろいろなものが考えられ、放射線や化学物質中毒など、外的な要因が多いのが特徴です。
他には真菌による感染症や重いアレルギー疾患などが引き金になることもあります。
こうした後天性の無毛症は、外的な要因によって症状が出るケースが多いので、その要因を取り除くことによって症状が改善されることが多いと言えます。
また、全頭無毛症になるよりは局所的な症状に留まることが多いので、治療もしやすいという特徴もあります。
毛の発生・成長に必要な遺伝子に変異があり、無毛あるいは乏毛になっていることがわかっています。
最近次々に、どの遺伝子にどのような異常があるのかわかってきています。
無毛症(乏毛症)の治療法
生まれつき頭の毛が極端に少ない場合や、出生時にはあった毛が抜け落ちてから生えてこない場合、また、3~4歳を過ぎても生えてこない・・・などが見られた時には、皮膚科専門医の診察を受けることが大切です。
無毛や乏毛が遺伝性疾患の発見の手がかりになることもあるからです。
無毛や乏毛にもいろいろな原因がありますので、皮膚科専門医の診察を受けることが、治療への第一歩になります。
自分自身、あるいはお子さんなどに無毛症の疑いがある場合は、無毛症の専門医に相談しましょう。
今の時代、インターネットで調べれば最寄りのクリニックで無毛症に対応している所を、すぐに見つけることはできるでしょう。
ただ、インターネットの情報は信じられないという方は行きつけの皮膚科などの病院に相談するのも良いです。
皮膚科の先生が無毛症の専門医で無かったとしても、信頼できるおすすめの専門医を紹介してくれる可能性があります。
ただし、発毛治療などで新たな髪の毛を生やしたいという方は、難しいかもしれません。
無毛症の方はすでに毛根が機能していない事がありますので、発毛治療の効果を期待することは難しいとのこと。
中には一部の植毛クリニックでも無毛症への対応を行っているところがあるようですので、探してみるのもよいかもしれません。
専門医に相談して無毛症を乗り越えよう
ここまで無毛症の症状の特徴から対策、注意点まで解説してきました。
現時点では、 先天的無毛症に対する効果的な治療法はありませんが、脂腺母斑や先天性皮膚形成不全症が原因の限局性無毛症では、手術で病変部の皮膚を切除することで、無毛部位はなくなる可能性があります。
大切なことは、専門医の先生に相談して冷静に対策すること。
落ち着いて自分の症状に合った対策を実行していきましょう。