AGAって一体何?AGAに関する疑問まとめ

2019年5月30日M字ハゲ

皆さんはAGAという用語を聞いたことがありますか?
最近ではAGAに関するサービスや商品、書籍も多数登場し、CMなどでも良く耳にしますよね。

薄毛に悩んでいるかたは特に気になるキーワードではないでしょうか。
私も30代を超えたころからどんどん毛根の細さが気になりだし、またお風呂の床に落ちる抜け毛や、朝起きた後に枕についた抜け毛を見ると、自分もAGAなんじゃないだろうか、と思うようになりました。

でもAGAとはいったい何なんでしょう?
どんなものなのか、病気なのか、治るものなのか、正確にご存知の方は意外と少ないように思います。

そもそもAGAとは何か、具体的にはどういったことを指すのか、自分はAGAなのか、AGAはどうやったら治るのか?AGAを直すには病院を受診する必要があるのか、それともシャンプーや育毛剤などで治せるものなのか、など、AGAに関する疑問をまとめていきたいと思います。

AGAってなに

AGAとは何か、まずはその基本から確認してきましょう。
AGAとは「Andro(男の)-Genetic(性別に関する) Alopecia(薄毛・脱毛の症状)」という言葉の略語で、日本語としては「男性型脱毛症」と呼ばれる症状です。

思春期以降に発症し、毛髪の額の生え際、または頭頂部(頭の一番上の部分)が薄くなったり、ハゲていく症状のことを指します。
もちろん、おでこの生え際と頭頂部の両方から薄くなっていく場合もあります。

この症状は実は良く見られるものですね。そうつまり、若ハゲです。
老化による脱毛やストレス性の円形脱毛症とは違い、ホルモンの影響で若いころから薄毛やハゲになってしまう症状をさして「AGA」といいます。

AGAの発生原因

AGAについての研究は近年特に進んでおり、その発症原因も明確になってきています。
AGAの発生は、男性ホルモン(アンドロゲン、雄性ホルモンともいう)の一つでもあるDHT(Di-Hydro-Testosterone/ジヒドロテストステロン)が多量に産生されることが原因だといわれています。頭頂部や額の生え際の毛根には、テストステロンをDHTに変換してしまう「5α-リダクターゼ(還元酵素)」が集中的に存在するため、その部分の薄毛や脱毛を引き起こしてしまうと考えられています。

DHTが多いとAGAになる理由

DHTはヒトが生まれ成長していく過程で「男性らしさ」を作るために非常に重要なホルモンですが、実は男として誕生した後はほとんど生理的な役割を持ちません。それどころか、マイナスの面があります。それが「毛髪の成長サイクルを短縮してしまう」というもの。

ヒトの頭髪は一般的に、3~6年間のサイクルで成長し(成長期)、数ヶ月間の退行期・休止期を経て抜け落ちていくといわれています。おおよそ10万本といわれるヒトの毛髪は、実は1日に50~100本も抜けているそうなんです。

抜け毛自体は誰でも起こり得ることですが、DHTが多く産生されると毛髪の成長サイクルの成長期に十分な発育を得られなかったり、細いままで抜けて行ったりしてしまいます。
これが一般的に「薄毛」「ハゲ」といわれる状態です。

つまり、ホルモンが過剰に分泌されることが、直接的に抜け毛を増やし、また薄毛を進めてしまっているのですね。

女性もAGAになるのか

ちなみに、AGAは「男性型脱毛症」というくらいですから「男性だけのもの」と思われがちですが、実は女性にも発生することが分かっています。女性の場合「女性男性型脱毛症」などといわれ、FAGA(Female AGA)とも呼ばれます。

薄毛が進行してしまう状態は男性と同様ですが、女性の場合はホルモンバランスが崩れ、女性ホルモン(エストロゲン、プロゲステロンなど)の分泌に異常をきたし、男性ホルモン(ジヒドロテストステロン)が優位になってしまうことが、薄毛の引き金となってしまいます。

特に更年期などは女性ホルモンの活動が減退する時期といわれます。
この時期以降の女性が薄毛を悩みに持つのも、同じような原因と考えられます。

なお、女性特有の脱毛症(女性型脱毛症、FPHL/Femail Pattern Hair Loss)とは別の要因です。同じ薄毛や脱毛であっても原因や必要な対策が違いますので、注意が必要です。

AGAと遺伝の関係

AGAは男性ホルモンであるDHTが原因であることが分かりました。
ではAGAは遺伝の影響はあるのでしょうか?

一般的に、AGAの発症は遺伝の影響を大きく受けると考えられています。男性ホルモンの分泌など、ヒトの体の内部の仕組みは、遺伝子によって親から子へ引き継がれていきます。例えば他の特徴(ワキガ、体毛、身長)なども同様ですよね。

経験則的に
「親がハゲていると、子もハゲやすい」
「自分の家系はハゲ家系だ」
などといいますが、これはただの迷信ではなく実際に男性ホルモンの分泌機能が遺伝され、AGAも受け継がれてきているものと考えられます。

AGAの前兆と初期症状

AGAはゆっくりと進行していくため、気づいたころには薄毛や抜け毛の進行が止められないことも考えられます。
AGAの前兆をしっかり把握して、またはご自身がAGAに該当するか確認して、しっかりと対策をしたいものです。
では、AGAが発症する前兆にはどんなものがあるのでしょうか。

AGAの前兆まとめ

AGAの前兆や初期症状として起こりえる症状をまとめました。
以下のどれかに該当する方は、AGAが既に進行してしまっている可能性があります。

抜け毛が細い、または短い

AGAの発症により薄毛となってしまう原因は、「十分に毛髪が成長しない」ことだと書きました。
つまり、ご自身の抜け毛が細かったり、短くなってきたということは、毛髪の成長サイクルが短くなってしまっている表れかもしれません。

抜け毛が1日200本以上ある

ヒトの毛髪が1日あたり50本~100本抜けるといわれていますが、実際には1日の生活の中であらゆるタイミングで髪は抜け落ちているため、正確には把握できませんよね。
なので、髪の抜けやすいタイミングで、抜け毛量を調べてみましょう。

①お風呂の排水溝のチェック
お風呂では洗髪(シャンプー)をするため、1日の生活の中でも特に抜けが発生しやすいタイミングです。
日頃から排水溝をきれいにして置き、お風呂上りのタイミングで「何本抜けたのか」をチェックしてみましょう。

もしここで抜け毛の本数が50本を超えるようならば、AGAが進行している可能性が非常に高いと考えられます。

②起床時に枕の抜け毛を確認
1日の3分の1近くを過ごす寝床も、抜け毛を確認しやすいポイントです。特にずっと頭を預けている枕には、その日の抜け毛が張り付いていることも。
枕についた抜け毛の本数が数本程度ならばまだ正常だと考えられますが、多いようならばAGAを疑った方がよいかもしれません。

③ブラシやコームの抜け毛カウント
出勤前に身だしなみを整えるとき、ブラシやコーム(くし)を使う方も多いと思います。また、毛髪を健康に保ち、頭皮の血行促進は育毛にもつながるため、日々のお手入れはお勧めです。
さて、ここでも抜け毛はチェックしておきましょう。
くしやブラシの毛髪は取り除いて置き、お出かけ前と帰宅後(お風呂前)にブラッシングを行い、抜け毛をカウントします。
他の①②の本数も合わせて100本を超えるようであれば、全体で200本近くになっていると考えられ、AGAの発症の疑いは高いと考えられます。

髪にハリやコシがない

髪のハリやコシには個人差はあるものの、健康な頭髪はある程度の弾力があるものです。

しかし、ご自身の髪に
「ハリがなくなってきた」
「コシが感じられなくなった」
などの状況が発生しているのであれば、それはAGAの可能性が考えられます。

生え際や頭頂部だけが軟化しているのであれば、まさしくAGAの前兆と言えるでしょう。
一度ご自身で確認を行うことをお勧めいたします。

抜け毛の毛根が細い

抜け毛の本数だけでなく、抜け毛の形状の異常も、AGAの前兆として考えられます。
健康な毛髪の毛根はぷっくりときれいなマッチ棒の形をしています。髪の成長段階によっては白い毛根があったり黒かったりします。
毛根の形状が小さかったり細かったりすると、毛根が十分に成長していない可能性が考えられます。
毛根の形状は成長段階によって大きく変わりますので、気になる方は対策を考えた方がよいかもしれません。

以上の症状がある方はすでにAGAが発症してしまっている可能性があります。
AGAを解決するにはは早期対策が不可欠です。

一方、現時点ではAGAの前兆が見られないものの、今後AGAになってしまうことも考えられます。
AGA危険性のセルフチェックシートを作ってみました。
将来のAGA危険度が気になる方はぜひチェックしてみてください。

自己診断、セルフチェック方法

以下の特徴を持つ方は、今後AGAを発症する確率が高いと考えられます。

家族や親戚に「若ハゲ」の方がいる

AGAは遺伝の影響を受けることが知られています。男性ホルモンの分泌の特性は遺伝にも左右されるため、ご自身の家系にAGAが発症している方や、薄毛の方が多い場合、あなたご自身も将来AGAになってしまう可能性が考えられます。

ムダ毛が多い・濃い(胸毛、ヒゲなど)

男性特有のムダ毛(胸毛、ヒゲ、尻毛など)は男性ホルモン(DHT/ジヒドロテストステロン)の影響を大きく受けると考えられています。つまりこれらのムダ毛が多かったり濃かったりするということは、男性ホルモンが一般の人に比べ大量に分泌されていると考えることができます。
ムダ毛が濃いと頭髪が薄毛になるのは何とも切ないですね。

体臭が強い、ワキガ持ちである

ヒトの体臭、とくに「ワキガ」は、一説には動物のころの求愛機能(フェロモン)が変化したものだといわれています。男性ホルモンの働きが活発になるほど、体臭も強力になる(つまり匂いがキツくなる)ということですので、これはそのままAGAの可能性に繋がります。

前立腺肥大や前立腺がんを発症している

前立腺肥大や前立腺がんは、AGAと同じDHT(ジヒドロテストステロン)が原因で引きおこるといわれています。つまり、これらの疾患にかかっている場合、同様にAGAを発症する可能性が高いと考えられます。
親族で罹患した人がある場合も遺伝的に同様にAGAの危険性が考えられます。

脂性である、ニキビが多い

脂性(皮脂が多い)は男性ホルモンの影響で発生すると言われます。また、ニキビは一般的によく知られている通り、ホルモンバランスの乱れが引き起こすとされています。男性にとってはテストステロンが影響しているとされ、男性ホルモンが活発である可能性があります。

以上の特徴を持つ方は、潜在的にAGAになる可能性を秘めているかもしれません。
該当する項目が一つ以上ある方は、早めの対策を行った方がよいかもしれません。

早期発見のために

繰り返しになりますが、AGAはゆっくりと進行していきなかなか見つけづらいと言われています。
前兆や自己診断を定期的に繰り返し、少しでも疑いを持つ方は、早めの対策をお勧めします。

AGAを放置したらどうなる?

AGAの前兆や自己診断の方法についてまとめましたが、では実際にAGAが発症している場合、放置するとどのような危険性が考えられるのでしょうか。

AGAの症状を放置すると、より治療が困難になることが考えられます。

AGAは頭皮の特定部位にDHT(ジヒドロテストステロン)が生産され、蓄積することで発症します。
そしてDHTは毛髪の成長を阻み、またそのサイクルを不要に短くしてしまうといわれています。
毛髪の成長サイクルは3~6年であることから、対策を行ってもそれと同等、またそれ以上の年月を経過しないと「目に見えた改善が得られない」と考えられます。

既に薄毛や脱毛が発生してしまうと、どんなに早くとも数年は「完治できない」かもしれません。

これが、早期発見・早期治療が必要だと考えられるわけですね。

AGAの進行状況を示す「ハミルトン=ノーウッド分類」

AGAの進行具合を確認し、適切な対策を行うための分類法が存在します。もっとも有名なものの一つが、ハミルトン-ノーウッド分類(Hamilton?Norwood Scale)と呼ばれるものです。1951年に発表された解剖学者ジェームス・ハミルトンによる分類を、1975年にオター・ノーウッド(毛髪移植外科医)が改良したものです。

この分類によれば、AGAはこめかみと頭頂部で始まり、頭皮の上部をゆっくりと囲むように進行するとされています。

進行やタイプによって以下の分類がされています。

ハミルトン=ノーウッド分類の一覧

– Ⅰ型:生え際の後退は最小限で、ほとんど気づかない程度。

– Ⅱ型:前髪の生え際は逆三角形を形成し、左右のこめかみから対照的に後退する。

– Ⅲ型:こめかみは完全に脱毛するか産毛を残すのみで、深い後退が見られる。また頭頂部の毛髪が薄くなる。なお、ノーウッドによるとここからが脱毛症と判断されるといいます。

– Ⅳ型:生え際の後退はⅢ型より深刻化し、つむじ周辺の毛がまばらになる、または完全に脱毛している。しかし頭を横切る形で濃い毛髪が残る程度。

– Ⅴ型:生え際の後退や頭頂部の薄毛が進行し、またそれらを隔てる毛髪の帯域も薄くなっている。

– Ⅵ型:生え際とつむじの脱毛が合流し、脱毛の範囲が広がる。

– Ⅶ型:頭の上部全体が脱毛や薄毛となり、馬蹄型の髪が左右後方にだけ残るバターン。

また、ノーウッドは特殊な派生パターンである「a型」も分類しています。
主な特徴として、生え際の後退時に中央に島が残らず、U字に後退が進行すること、また頭頂部(つむじ)からの脱毛・薄毛が見られないことです。

– Ⅱa型:生え際が耳の穴から2cm前まで後退している。

– Ⅲa型:生え際が耳の穴と同じくらいまで後退している。

– Ⅳa型:生え際は耳の穴よりも後ろに後退しているが、頭頂部までは到達していない。

– Ⅴa型:生え際が頭頂部(つむじ)周辺に到達している。

なお、a型はこれ以上進行するとⅥ型、Ⅶ型との区別がなくなるとされています。

脱毛症の分類化で有名なのはハミルトン・ノーウッド分類ですが、今までも複数の専門家によって分類が試みられています。
例えば、1950年に初めて脱毛の体系化をこころみたピークや、日本人研究科の緒方氏、セティやブハンナなどの分類が知られています。また、女性の脱毛症分類にはルートヴィヒ(1977年)、エブリン(1975年)などが行っています。

AGAとハゲの形状・タイプとの関係

ここまではAGAの基本やその原因、進行状況について触れてきましたが、では比較的若年で発症する薄毛やハゲはすべてAGAなのでしょうか?
実際にはハゲかたやその形状によっては「AGAではない」かもしれません。
一般的なハゲかたとAGAの危険性をまとめましたので、すでに薄毛が発生している方は参考にしてみてください。

M字ハゲ

頭皮の生え際が後退する脱毛タイプです。俗にM字ハゲと呼ばれます。AGAの初期症状としてはとてもオーソドックスなものです。AGAの進行状態を計るハミルトン・ノーウッド分類に照らし合わせるとⅡ型~Ⅲ型に属します。

O字ハゲ

頭頂部やつむじから脱毛が進行するパターンです。つむじハゲ、頭頂部ハゲとも呼ばれます。実はAGAでは基本的に生え際から進行すると考えられ、頭頂部のみの薄毛の場合はAGAとは違う症状である可能性があります。
主に、円形脱毛症などの心因性の脱毛が考えられます。
※1953年に緒方氏が発表した分類では、日本人特有のAGAの症例である可能性もあります。

U字ハゲ

生え際全体から後退していく脱毛タイプ。ハミルトン・ノーウッド分類では亜種である「a型」に分類されます。発生確率としては特殊な分類になりますが、AGAの危険性が考えられます。

AGAは治るの?

ハゲや薄毛についての対策製品やサービスは数多く登場していますが、絶対的な効果がなさそうな印象を受けますよね。
しかし「AGAは治る」という触れ込みをよく聞くのも事実。
この辺りはどうなのでしょうか。
複数のAGA外来を調査してみました。

結論からいうと、効果的な治療ができる、とのこと。
AGAは老化からくる脱毛・薄毛とは違い、異常なホルモン状態が引き起こす脱毛症です。
その為、それらを抑制する方法を施すことで治療が出来ると考えられています。

しかしその効果には個人差があり、また進行状況によっても変わってくるようです。

治るのにどのぐらい時間かかる?

実際にAGA治療を受けたとして、どのくらいで改善されるのでしょうか。
複数のAGA外来を調査したところ、効果を確認できるのは最低でも3ヶ月、一般的には半年以上は治療を続け、経過観察を行う必要があるようです。

中高年でもAGAは治るの?

AGAは特に、老化ではなく男性ホルモンの作用により引き起こされるものを指します。この場合、AGAによる毛髪の短命化を改善できれば、毛髪は本来の成長を取り戻し改善することは可能だと考えられます。
しかし、AGAとは別に老化による発毛力の低下が生じている場合は、AGAの治療では効果を得られない場合があります。
身体の衰えを感じている方は、ホルモン抑制などによるAGAの治療は難しいかもしれません。

治すのにどのぐらいお金かかる?相場は?

AGA治療は主に、内服薬による投薬治療となります。
前述の通り数ヶ月間継続した服薬が必要となり、例えば6ヶ月間継続的に服薬するには35,000円~43,000円程度の費用が掛かります。

※参考:AGA治療薬の参考価格
・プロペシア(R)錠 1mg 28錠/7,000円
・フィナステリド錠 1mg 28錠/6,160円

AGA治療には通院が必要?

実はAGA治療薬の一部は薬局でも手に入れられるものがあります。
しかし、有効成分によっては副作用を生じる危険性もあり、AGA外来を受診したほうが無難だと言わざるを得ません。

なお、頻繁な通院はほとんど必要なく、数ヶ月間にわたる服薬治療と、定期的な経過観察の通院程度で収まる場合がほとんどで、診察費用などは数回程度となります。
※AGA外来は保険適用外となり、診察料は8,000~10,000円前後を見ておく必要があります。

AGA治療薬どれが良い

AGA治療薬として導入される医薬品には2パターンあります。飲むタイプの治療薬は、脱毛症を引き起こすDHT産生を抑制する機能、塗るタイプには発毛効果を持ちます。
それぞれどのように使っていくべきなのでしょうか。

飲むAGA治療薬

フィナステリドやデュタステリドなど成分を含む錠剤が日本でもAGA治療薬として認可されています。
どちらもDHTの発現を抑制するため、脱毛症の進行に効果があるといわれています。

飲むAGA治療薬のメリット

毛根のDHTが抑制されるため、毛髪の短命化を阻止することができます。一般的な3~6年という毛髪のライフサイクルを取り戻し、脱毛症の改善が期待できます。

飲むAGA治療薬のデメリット

日本国内で認可された用法用量では1日微量の摂取に限られており、継続的に長期間服用する必要があります。また、脱毛症の進行を緩和することを主目的とするため「発毛」の対策を別途取る必要ががあります。

副作用として性欲減退など生活品質に影響を与える項目も報告されています。

飲むAGA治療薬の副作用

男性ホルモンの働きを抑制するため、性欲減退や勃起不全、射精障害などをきたす可能性があります。

塗るAGA治療薬

ミノキシジル(ミノキシジール)を配合した塗り薬、育毛剤などです。薬局で手に入る商品もあります。

塗るAGA治療薬のメリット

毛乳頭細胞や毛母細胞を活性化することで、発毛力を促進することができます。飲むAGA治療薬で原因物質のDHTを抑制できても、毛根が休眠状態にある場合があります。
ミノキシジルを使うことで毛根に活力を与え、新しい毛の発生を促すことができます。

また、発毛を促進することで脱毛が止まるとされます(使用を中断すると進行が再発する)。

塗るAGA治療薬のデメリット

ミノキシジルを配合した治療薬は一般に「刺激が強い」といわれます。使用した際の刺激に耐え兼ねたり、またアレルギー反応を起こすともいされます。

また、ミノキシジルは頭頂部の発毛効果については医学的にも検証され効果が確認されていますが、実は生え際の発毛には効果がないと言われています。
その為、生え際の毛髪の回復は期待できません。
また、すでに毛根が無くなってしまっている部位の再生はできません。

塗るAGA治療薬の副作用

ミノキシジル配合の塗るAGA治療薬の副作用は前述の通り、頭皮のかゆみが最も一般的に知られているものです。
また、アレルギー反応や低血圧発生の可能性が考えられています。

市販薬使用中での死亡例も報告されており、因果関係は不明ながら注意は必要です。

プロペシア(フィナステリド)

「プロペシア」はフィナステリドの商品名として有名です。前立腺肥大症・前立腺がん抑制薬として「プロスカー」という名称で流通しています。
保険適用外です。

2015年に日本での特許が終了しているため、ジェネリック医薬品として別の名称の治療薬も登場しています。

女性には効果はなく、また未成年の使用はできません。

脱毛症の進行抑制には98%の人に効果があり、髪が増え、また毛髪の長さ・太さも改善されると報告されています。頭頂部だけでなく、生え際にも効果が期待できます。

サガーロ(デュタステリド)

デュタステリドの商品名としては「サガーロ」が有名です。前立腺肥大症の治療薬としては「アボルブ」という名称で知られています。
こちらも自由診療となり、健康保険は適用されません。

抜け毛の防止効果はフィナステリドを上回るとされ、一つの毛根から複数の毛髪が生えるなど、増毛効果もあるとされています。

女性や子供には使用できず、妊娠中の服用による胎児への悪影響が考えられます。皮膚からの吸収もされるため、特に妊娠中、妊娠の可能性のある女性には触れさせないように注意が必要です。

リアップ(ミノキシジル配合)

ミノキシジル配合の塗るAGA治療薬として日本で有名なのは、大正製薬の一般医薬品「リアップ」シリーズです。ミノキシジルが5%配合された「リアップX5」など、さまざまなバリエーションの商品が展開されています。

女性向けの「リアップレディ」、抗炎症成分を含んだ「リアップX5プラスローション」など、状況に合わせた商品チョイスが出来るのがうれしいですね。

AGA治療薬はこれがお勧め!

残念ながら、AGA治療薬には一長一短があり、また副作用を持つものも多いため、一概に「これが良い」とお勧めすることはできません。

しかしながら、ドラッグストアで気軽に手に入る一般向け医薬品やジェネリック医薬品も登場していますので、そういったものから試してみるとよいかもしれませんね。

また、脱毛症の進行を抑止する「抗アンドロゲン薬(=飲むAGA治療薬)」と発毛を促進する塗るAGA治療薬は並行して利用するのが良いようです。

AGA治療薬は通販で手に入る?

実はほとんどの有効薬がネットで手に入ってしまいますが、日本の薬機法に抵触する恐れのあるものが多く存在し、注意が必要です。というのも、医療用医薬品は本来、医師からの処方箋をもって販売されるべきものであり、ネット通販は出来ないものとされています。

現在見つけることのできるAGA治療薬販売サイトは「海外医薬品の個人輸入代行」であり、場合によっては薬機法に抵触する可能性があります。
(個人が海外から購入するのは法に触れませんが、日本の事業者が事業として行うのは薬機法違反とされています)
くれぐれもご注意ください。

なお、リアップなどの一般用医薬品に登録されているAGA治療薬は、(薬剤師が販売するという前提で)ネットを通じた販売は可能です。
厚生労働省では、ネット各自治体から厚生労働省へ報告されたサイトを検索することができます。
ご自身の健康にかかわることですから、安心できる業者から買いたいものですね。

ここまでAGAの治療薬と投薬治療についてみてきました。
しかしAGAには他にも治療方法があります。
そのいくつかを見てみましょう。

先進的なAGA治療法

AGA治療薬は多くの医療機関でも取り入れられ、一般的に医学的にも信憑性の高い治療方法だと言えます。
一方、多くの支持を得てはいないものの、先進的なAGAの治療法・改善法が試されています。
そのいくつかを紹介してみましょう。

レーザー照射によるAGA治療

レーザーによる医療はメディアでも見かけたことがあると思います。高レベルレーザーでは特定部位に照射し、腫瘍などの組織を破壊する目的にで用いられます。低レベルレーザーは血行を改善するとされ、それをもって発毛促進とするものです。

しかしレーザー治療は自由診療で高額であり、またAGA治療薬のような脱毛抑制を期待できるものではありません。

赤色LED照射による発毛促進

アデランスなどが「赤色ナローバンドLED」として開発しているものです。
低レベルレーザー照射と同様、血行を促進することで発毛を促します。

レーザー治療に用いる高価な医療機器ではないため、非常に安価に治療を行えるとして注目されています。

薬草(ノコギリヤシ)を服用する

5αリダクターゼ阻害効果が期待できるという薬草、ノコギリヤシ。一般的なAGA治療薬に比べ非常に安価で、AGA対策のサプリメントにも配合されています。
しかし、DHT阻害効果の検証は服用において不十分とされ、効果のほどは不明です。

脱毛抵抗性毛包の移植

一般的にAGAによる影響を受けないとされる側頭部や後頭部の毛髪を、AGAの部位に植毛するというもの。
側頭部は後頭部の毛髪は遺伝子的に脱毛しにくい特性があるとされ、その結果確実にAGAの状態を改善することができます。
しかし治療費は非常に高価で、施術する部位の広さにもよりますが、10万円~200万円もかかります。

AGA遺伝子検査

「AGAドッグ」という商品として販売されているAGA遺伝子検査。この検査では、AGAを発症しやすい遺伝子パターンを解析し、被験者にその特徴がみられるかを判別する、というもの。
しかし現在では、AGAの発生の有無は遺伝子パターンからは判断できない(もしくはまだ発見されていない)ということが知られており、信憑性は低いと言えます。

なお、もともとAGAの発生しやすい遺伝子パターンは「フィナステリドが効くかどうか」という点の判定が出来るのだそうです。

以上の治療法はまだ開発段階であったりその効果の信憑性・信頼性が得られていないものが多く含まれます。
実際に該当の治療や施術を受けようとする際は、市怒りとした確認が必要です。

では結局は、AGA治療はどのようにするべきなのでしょうか。

AGA専門医の受診がおすすめ

確実にAGAを解決したいのであれば、AGA専門医を受診することをお勧めします。
理由は以下の通りです。

1.AGA治療薬の多くは処方箋(=医師の診察)が必要であること
2.AGAの進行状況は個人差があり、最適な治療法の判断が必要であること
3.医師はネットでは手に入らない専門的な知識を持ち合わせていること

最近ではAGAに関するWebサイトが多数存在し、またAGA治療薬なども手に入ると思いがちです。
しかし医薬品は専門家の指導の下に服用するべきものですし、素人考えで自己判断をするのはとても危険なものです。

またネットで仕入れた知識は虚偽の内容も含まれますし、ご自身の状況を正確に判断するにはどうしても専門医の受診が必要です。

確かに、AGA治療は他の病気に比べ治療費も高く、治療薬も安いものではありません。
加えて、AGA治療の効果を得るためには半年や、場合によっては数年の年月がかかる場合もあります。
それでも、確実に効果を出したいのではれば、その出費は惜しむべきではないと考えます。

AGAクリニックの治療は効果あるの?

今まで触れてきたように、現時点で一般的に効果が認められるのは、AGA専門医の指導による適切な治療薬による治療です。
近年ではAGA外来以外にも、AGA対策が出来るサロンも多数登場していますが、それらの施術は医療行為ではなく、また一般的に効果が認められているものではありません。AGA対策の健康食品やサプリについても同様です。

「安かろう、悪かろう」という意識をしっかり持って、自分に適した治療方法を選択したいものですね。

AGAクリニックの選び方

では、実際に受診するAGAクリニックはどのように選んだらよいのでしょうか。
せっかく高価な治療費をかけて治療をするのであれば、確実な方法を選びたいものですよね。

しかし残念ながら、「選び方」については正しい答えはありません。
AGAクリニックを受診する際にネットで検索することが多いと思いますが、AGA専門医のホームページがどんなにしっかりと作ってあっても、実際に受けられる治療のクオリティが高い保証はないからです。
口コミを掲載しているクリニック情報サイトも多数存在しますが、判断するには件数が不十分だったり、一部の患者の主観的な意見でしかなく、参考にならないこともあります。

結局は「自分自身で受診してみるしかない」と言えるでしょう。

参考までになるべく失敗しない受診方法をご提案させていただきます。

1.地元で評判の良い病院の、AGA外来やAGA専門医・クリニックを複数受診する
2.症状を伝えるだけでなく、困っていること、感じてること、希望を思い切って相談する
3.一番応対の良かった病院を選択し、継続的に(あきらめずに)治療を受ける

地元でも評判が高く、受診患者の多い病院は、それだけ設備や医師などのスタッフが充実していることが予測できます。公営病院や大学付属病院、総合病院などがあげられると思います。
また、診療経験の多い病院(医師)はそれだけ経験を積んでいるということ。特殊な症例や効果のノウハウに長けていると考えられます。
複数の医者にかかるのは、その判断の正しさを検証するためです。「セカンドオピニオン」という言葉がありますが、まさしくそのセカンドオピニオンをとるためです。
初診では1回あたり10,000円ほどかかってしまいますが、今後の治療費を無駄にしてしまわないためにも必要な出費であると考えられます。

せっかく高い治療費を払うのですから、医師には思い切って伝えたいことを伝え、気になることは何でも質問しましょう。
丁寧に応対してくれる医師は患者の細かい変化にも気付きやすいことが期待できます。
一方、細かい症状を聞かずに一方的に治療方法を押し付けるような医師は、最適な診断や治療方法を検討してくれているのか、疑わしいものです。

最後に、これが一番大切なのですが、確実に最後まであきらめずに治療を受け続けること。
ネットでは「○○は効果がなかった」「この病院の診察は間違っている」などの口コミを見ることがありますが、そのほとんどが「継続して治療を行っていない」人の発言だと推測できます。

AGAはその原因も特定されており、確実に改善する治療方法が確立されています。
しかしそこには「時間」と「お金」を惜しみなく費やすことが必要です。

ご自身の将来を大きく左右してしまうことですから、しっかり吟味しておきたいものですね。

AGA改善のために日頃から心影ること

AGA治療は費用も時間もかかります。
では、AGA専門医の受診以外に、日ごろから行わえる対策は無いのでしょうか。

実は、AGAの発生の背景には、日ごろの生活(食生活や生活習慣など)が悪影響を及ぼしている可能性もあるのです。
AGA治療の検討と合わせて、日常生活を見直しておきたいものですね。

大きく分けて
・男性ホルモンに抑制に関すること
・毛髪や頭皮を健康な状態にたもつこと
・心身の健康が保てる環境をつくること
などがあげられます。

食生活に気を付けよう

健康的な発毛環境を得るには、バランスの良い食生活は不可欠です。
特に、毛髪が成長するときに消費するタンパク質やアミノ酸などは十分に摂取しなければなりません。また、髪の成長サイクルを順調にするにはビタミン類も必要です。
特定の栄養素を過多に摂取するよりも、バランスよく摂取することが不可欠です。一部の栄養素だけを集中的に摂取しても、他の栄養素とのバランスを崩しては体に吸収されずにそのまま排出されてしまう可能性があります。

AGAに直接的に効果が得られる、という食物もあります。
代表的なものを見てみましょう。

亜鉛を含む食品

亜鉛は毛髪育成に効果があるといわれ、また一説にはDHTの産生を抑制するといわれています。亜鉛の吸収に必要なビタミン類(ビタミンB6)も合わせて摂取するようにしましょう。
亜鉛を多く含む食品には、肉・魚介類などに多く含まれます。

大豆を原料とする食品

大豆を原料とする豆腐や豆乳、納豆には男性ホルモンの働きを抑制すると言われています。大豆食品は、男性ホルモンの対極である女性ホルモンの活性化を促すとされているので、信憑性が高そうですね。

適度な運動をしよう

運動は男性ホルモンを活性化すると言われ忌避されがちですが、程度に汗をかくことでDHTを体外に排出する効果が期待できるのだそうです。また、(AGA以外の)薄毛の原因となる毛根の血行不良を改善することもできます。
生活習慣病とAGAとの関連性も示唆されるため、健康な体作りは不可欠だと言えます。

ストレスを溜めないようにする

実はAGA治療は、場合によっては心理的な負荷を増やしてしまうことがあります。
前にも触れたAGA治療薬の副作用により、性生活に支障をきたすことでQOL(クオリティ・オブ・ライフ、生活の質)が低下したり、即効性の得られない治療を長期間にわたり行うことで精神的苦痛となったりします。

日頃からストレスをため込まないよう、ストレス発散方法を確立しておく必要がありそうです。

お酒・たばこを控える

喫煙やアルコールの摂取は、その分解に亜鉛を消費してしまいます。前にもふれたように亜鉛は頭皮の発育状況を改善し、AGAの原因物質・DHTの抑制につながるとされています。
お酒やたばこを控えることで不要に亜鉛を浪費してしまわないようにしましょう。

喫煙は体全体の血行悪化にもつながるため、その意味でもお勧めできません。

AGA治療法まとめ

いかがだったでしょうか。
AGAの原因からその治療方法まで様々なポイントを説明してきました。
最後に推奨度や費用、期待値をまとめ、比較してみました。
早見表としてご覧ください。

なお、推奨度は「日本皮膚科学会ガイドライン・男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン」を参考にしています。

フィナステリド(飲むAGA治療薬)

推奨度:A
治療期間:半年~
治療費:40,000~50,000円
備考:非常に有効。女性には向かない。
代表的な商品名:プロペシア(プロスカー)、またそれに準じるジェネリック医薬品

デュタステリド(飲むAGA治療薬)

推奨度:A
治療期間:半年~
治療費:60,000~70,000円
備考:非常に有効。女性には向かない。
代表的な商品名:サガーロ(アボルブ)

ミノキシジル(塗るAGA治療薬)

推奨度:A
治療期間:8ヶ月~1年
治療費:60,000~90,000円
備考:有効。女性型脱毛症(FPHL)にも効果あり。
代表的な商品名:リアップシリーズ、スカルプD メディカルミノキ5、リグロEX5、ミノアップ、ロゲイン

自毛植毛術

推奨度:B
治療期間:1日
治療費:10,000~2,000,000円
備考:人工毛植毛は行うべきではない。

LED・低出力レーザー照射

推奨度:B
治療期間:半年~
治療費:不明

最後に

AGAは発症原因や治療方法が確立しているにもかかわらず、医療としては自由診療で費用も掛かるため、なかなか踏み出せないのが事実ではないでしょうか。

だからこそ、AGA対策のサービスや商品は次々と登場し、またAGAを紹介するサイト、ホームページも乱立しているのだと考えられます。

しかしAGA以外の脱毛症(ストレス性や老化など)を併発してしまう恐れや、AGA治療が手遅れになってしまうことを思えば、薄毛の兆候を放置することは得策ではありません。

ご自身の薄毛がAGAなのかどうか、ご自分の状況にはどんな治療方法が適しているのか、ご自身の生活をどう改善していくべきなのか、これらをしっかりと見極め、早期に対策をしたいですね。

また、特定のAGA情報サイト、クリニック、サプリメントの売り文句を鵜呑みにするのではなく、時には出費を覚悟してでも実際に利用し、ご自身で体感し吟味する必要がありそうです。

今回私は、私自身の薄毛の悩みからAGAについて調べ始め、自己研究としてこの記事をまとめました。AGAに悩んでいる方、AGAのことが分からずに迷っている方のお悩み解決の一助となれば幸いです。

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